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ポーランドは私にいつもやさしい。ブスコの青空
緑の梢を抜けて頬を撫でてくれる風はとてもかぐわしく、森の薫りがする。
夏の突き抜けるような青空や強い日差しに慣れてしまうと、日傘もいらなくなる。。。
 
さぁ、今年の夏もショパン国際音楽祭の会場Busko Zdrojへやってきました。2年前から音楽監督に就任した友人のクリスティアン・トカチェフスキの努力のおかげで、この音楽祭は独自の方向性を得て活気が出て、とにかく元気です!ブスコマルコーニへのプロムナード
公園の門をくぐって、ホールまでの美しく長いプロムナードを歩いてみましょう。いったい何メートルあるだろうと思うほど高い木々の下はいつも涼しい。木々に妖精たちが下りてきて私をエスコートするのか、木と不思議な一体感があるのです。。。。 その深い林の奥に会場のマルコーニホールがあります。
マルコーニホール
さて、今年の私のコンサートは音楽祭後半週の7月19日です。
プログラムはオールショパンで、ワルツ7曲、バルカローレ、バラード第3番。
変イ長調がその中に3曲も。ショパンがこの調が好きだったことは周知のことですが、私自身もこの調が肌に合うと感じる時があります。ハ長調がもっとも純粋な澄んだ響きを持つとすれば、変イ長調はもっとニュアンスに富んだ色合いが感じられます。
今年の音楽監督のコンセプトは、一晩のコンサートに演奏者3人。10代までの若いピアニスト二人がまず演奏し、最後にその日のStar of the Nightが演奏します。
まず最初のピアニストは千葉百花さん(中2)。ショパンエチュード「木枯らし」、リストエチュード「ラ・カンパネラ」。いきなり「木枯らし」からというのは若さの証!学生の頃はエチュードで始める試験やコンクールばかりで鍛えらます。
2番目は奥井しおさん(小6)。リスト:ペトラルカのソネット、タランテラ。小6という年齢を感じさせない大人っぽいプログラムです。しおちゃんそのものも少女というより女らしさを感じさせる魅力があります。
そして今日のStar of the Night?!?!?!?である私の出番です。
5月にCD録音したショパンワルツをメドレーしていき、変イ長調の華麗なるワルツでしめます。弾き終わって手をとるっ!
そしてバルカローレ作品60.この曲に魅せられていったいどれほどの年月が経ったでしょうか。私の中でこの曲はヴェネツィアのゴンドラの唄と結びつくものはまったく感じられず、美しい旋律の波間に漂う“死のモチーフ”は、ショパンの人生への別れを暗示しているのだろうと思えるのです。
最後はバラード第3番。この曲は、ブコフスカ先生が好んでステージで弾いた曲でした。何度も何度も聴いたので、コーダ部分は特に私の心に深く刻み込まれ、自然にブコフスカ先生の演奏の記憶に導かれてしまう。。。そんな自分に気がつくことがあります。数多のピアニストの演奏も聴き、すばらしい!と感じることが多々ありながらも、太古の昔に北極星を目印にして人々が原野を歩いたのと同じように、その光を空に見つけてしまうのです。ステージで一人でステージで3人で
 

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