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アンジェラ・ヒューイットのバッハシリーズは、毎回期待を込めて聴いています。
今日は待っておりました!平均律第1巻全曲演奏のリサイタルでした。
前回フランス組曲全曲リサイタルのアンコールで、平均律1巻からD-durをアンコールで聴き、その躍動感、リズムの機敏さが鮮明に記憶に残り、これはどうしても全曲を聴きたい!と思ったのです。
ステージにはもちろんFAZIOLIピアノ。
今日はわずかに角度をつけて設置してあり、鍵盤がよく見えます。音響を考えてのことか、それとも少しでも多くの人に鍵盤が見えるようにとの配慮か。追って調律の越智さんに聞いてみましょう。
紺系のスリムなドレスでステージに現れたアンジェラ・ヒューイット。バックのスリットが美しく、ラメがあしらわれ光彩を放ちます。
ハ長調のプレリュード、その滑り出しの主和音の分散。これほど美しく始まることができるとは。
どこまでも透き通った清水を思わせるこの澄んだ響きは、ハ長調だからというだけの理由ではないに違いない。
こうして24の全調を通して聴くと、バッハがそれぞれの調に見合ったテーマを選び、フーガを創作していたことがわかります。例えばこのハ長調、変ホ短調es-moll、そして最後のロ短調h-mollが、こうでなければならなかった必然が感じられます。
それをヒューイットはそれぞれの調の音色、テンポ、リズム、躍動性、静寂。。。。など、すべての音楽的な表現手段を使い、全精神をバッハの域に高めて表現することに成功していたのでした。
最後のロ短調の神に黙想を捧げるようなフーガ。構築性。高みに昇っていくような最終部分に言い知れぬ感動を覚えました。
ようやく私なりに学んだ末に、このように平均律を聴くことができるようになったと感じます。
ほぼ満席の紀尾井ホール。アンジェラ・ヒューイットのコンサートでは、なぜだかほとんど知人に会うことがないのです。たいてい世界的に活躍するアーチストのコンサートでは、あっちに知り合い、こっちに知り合いを見かけるのに、ヒューイットのコンサートでは知人と会うことがまずない。少し客層が違うのでしょうか。学生らしきもいないし、年齢層も高めです。
平均律全曲聴こう。。。という意気込みやはっきりした目的を持つ人だけが聴きにくるのでしょう。
今日は裕美子さん+ママとご一緒しました。
そういえば、昨日も6時過ぎに四ツ谷駅に向かって歩いたのでした。昨日は雲の傍らにちょうっとだけ虹が見えて、そこだけプリズムのように光が集中して、あっ、と一瞬見とれ、心を照らしてくれました。
今日は快晴の一日。いい日でした!帰宅してから、夜も遅いのに頂いたサダハル・アオキの焼き菓子をパクっ。ひゃぁ、すっごい美味しい!
 
 

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