コンペ悲喜こもごも。。。
ピティナコンペは今月は日本各地で予選が行われています。
今日は日曜日。おひとり様麹町ランチはアジャンタへ。老舗のインドカレーのお店です。時々無性に食べたくなってしまいます。
トマトスープに始まり2種のカレーとナンのランチを頂いていると。。。コンペの結果の連絡が入ってきました。
いつきくんは、1度目の予選はさんざんの点数でしたけど、しっかりリベンジをして無事に2度目で本選に通過!よく頑張ったわね。
とてもよい持ち音で、無理せずあのようないい音が出るのは素晴らしいこと。何人も次々弾いていく中であの音は魅力的に響くはずです。
でも1回目の予選は鍵盤叩きがどうもかなりだったらしく、その後のレッスンで聴いてひゃあっとびっくり。修正に努めました。その後も叩きは残っていたけれど、音楽的な叩きになったことと、2回目の予選はホールが大きかったために響きが薄まって有利だったのでしょう。
ショスタコヴィチのワルツは間が持てず、少しテンポアップして改造しました。本人も意識改革をしてよい結果を出しました。えらかったわ。1度目が通過できなくても、2度目ではリベンジできる精神性の強さがあります!
あいちゃんは1回目の予選に続き2回目も無事に通過です。録画を送ってくれたのですぐに見ました。これなら絶対です。三善晃の曲、きれいにセンス良く響きを創り出すなぁ。。。早速本選の曲に本腰入れましょう。
レオンくんは、むむむむ、惜しいかな。奨励賞でした。でも1回目予選からしたら躍進です。レオンくんもぷくぷくしているからか、音が出る出る。でも重くなるのが難点。音楽的なセンスがもう少し出てくると、そのしっかりした芯のある音と相まって素晴らしいものになりそうです。
好きで自分からピアノ弾いて音楽を創造していこうという姿勢はまだ見えません。でもよいこちゃんだからママにゲキを飛ばされて泣きながら練習する。考えてみれば私もそうだったわ。
かりんちゃんは昨日は通過ならずでした。録画を見ると、う〜ん、確かに2曲目のカバレフスキーの表現力弱し!これは改造の余地大いにありです。ヘンデルのガヴォットは良く弾けていますが、この曲は多くの人が選んでいるので、その中で際立ってよい演奏をするのはなかなか大変なこと。でももう少しは何とかなりそうです!2回目に向けて改革しましょうね。
遅い時間になってからももこさんから連絡が入り、2回目の予選も無事に通過!大丈夫と思っているから感激が薄いかというと、そういうものではない。。。いえ、でも確かにもし通過しなかったら、その時は青天の霹靂🟣、かなり蒼ざめて指導力いちから積み重ね直しですね。
ベンダのソナタとショスタコヴィチのエチュードの組み合わせです。べンダって誰〜??初耳の作曲家でした。知られていない作曲家は作風がわからないので、どのように解釈するか判断に困ることがあります。ベンダのこの曲も、メロディは抒情的でロマン派寄りに解釈もできますが、生きたのはバッハの息子たちの時代ですから、そこを見極めないとただぼんやりした曲になってしまいます。
青天の霹靂🟣と言えば、なつきちゃんです。通過ならず奨励賞だったのです。大きなミスをしたとママの弁。それこそ青ざめそうになって録画をすぐに見たところ、うん、確かに!ドビュッシーでやってます。でも曲そのものはバッハもドビュッシーも良く弾けています。しかし通過点を知って仰天、👀👀👀!!8.48とは。これは大変に高いです。
戻ってきた講評を見て、存じ上げている先生がすごく高い点をつけて褒めてくださっているのを見て嬉しかったし、救われました。気を取り直して、2度目のリベンジに賭けよう!
昨日は私は丸一日コンペの審査でした。聴いていると中には驚くような才能をもつ子がいて、あれは心から生まれ出た音楽であって、教え込んでできた音楽ではないとすぐにわかり、迷わず頭抜けて高い得点を入れます。その価値があると思うからです。
長い拘束時間の審査でした。朝から始まって終了は20時半。昨日はそれでも美味しいお弁当がそれなりゆっくり食べられたし、普通はコーヒーが食後に出てくるのですが、それがなかったので、僅かな休憩時間に審査委員長のリクエストで、すぐ近所のスタバにコーヒーを買いに走り出ました。全員で行って、審査員逃亡!と思われてはあまりに怪しいので3人で買いに走ったのでした。
そんな息抜きもあったからというわけでもないですが、聴くことが苦痛だと感じたことはこれまで一度もありません。出場者一人一人の解釈が違い、持ち音も違い、動作も違い、同じものは一つとしてないのですから。
生きた音楽、響きは生きもののようにホールを充満しては希薄になる。その繰り返し。私たちの五感を針のように刺激する音もあるし、眠気をもよおす音もある。どんなであったとしても創作を瞬時に受け取ることができる芸術はステージで演じるものだけ、音楽も数少ないその一つです。
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