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Shoko Kusuhara、室内の画像のようです

桐朋の卒業生のグループの皆様に『ショパンのワルツ』をテーマにしたリモートセミナーを行いました。

私が小学1年から師事した高柳朗子先生の門下生の会です。この会『ジョイーテ』は非常にきちんと組織されたグループで、会費を徴収して年に2回ずつ研究会と称してミニコンサートや、孫弟子さんたちの発表会、セミナーを開催しています。

これほど組織だった同窓生の会を運営しているのは、新旧桐朋の先生方の中でも珍しいのではないでしょうか。そもそも組織に身を置くということがあまりお得意でない人たちの集団ということもあるし、全国に散らばった同窓生を動かしていくのは結構大変労力がいることです。

6人、画面、テレビの画像のようです

さて、このセミナーの準備は楽しく、桐朋での講義のために調べた内容と新たに得た知識をiPadのKeynoteでスライドを作成。かれこれで40枚近くになりました。

ローランドのスウィッチャーの使い方にもだいぶ慣れてきました。

カメラはSONYの一眼ミラーレスカメラで私とピアノを写し出し、鍵盤の接写はJVCビデオカメラで、その2台をスイッチャーを使って交互に写し出します。さらにiPadもスウィッチャーにつないで、スライドをオペレートしていきます。

音楽史の流れの中のワルツの位置づけ。ワルツがどのように発展してワルツの世紀、19世紀にQueen of the danceとまで言われるようになったか。

これらワルツの歴史を解説した後、まずショパン自身のレッスンの時の書き込みから、フレージング、アーティキュレーション、息づかいなどを考察します。

いわばこれは。。。ショパンのレッスンの再現!!ですね。

これについては、これまでの演奏してきた経験や、それを通じての知識の蓄積、そしてポーランドのピアニストのセミナーを通訳することで学び得た内容も大きく役立っています。

そして次に、『華麗なる大円舞曲』などの華麗さの根源である“装飾音”について、これもショパンのレッスンの書き込みから、ふさわしい指使いや奏法を考察します。

1人以上、テキストの画像のようです

そして!ショパンならではのテーマとなる『ワルツの中のマズルカ性』。僕はマズルカしか踊れない、と嘆きつつ言い放ったショパン。

ウィンナ・ワルツには抵抗を示したショパンですが、両親の世代や青年時代にはごく素朴なワルツもマズルカとともに踊っていたはずです。

だから彼にとって、ワルツの中にマズルカ性があっても少しも不思議でなく、違和感もないのは当然のことでしょう。

しかしワルツの中にあって、マズルカの要素をどれだけ活かすか。これは演奏者個人のテイストや理解がものをいうことになります。

これらすべてでちょうど1時間45分でした。

開始前には、音楽を視聴する際のZoomの設定について、調節方法をアドバイス下さる方もいてありがたかったです。

また質問タイムには活発な意見交換もあって、やはり人が集まるとパワーが生まれ、吸収できることも多くて良いですね。

前日のリハーサルに立ち会って下さった『ジョイーテ』幹事のお二人、中村恵さんと弓削りうこさんには大変お世話になりました。どうもありがとうございます!

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