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時は1月15日(火)。連日のショパン国際コンクールinAsiaの審査のお仕事を終えたヤシンスキ先生。コンクールから開放され、まず私の二番町スクールでの個人レッスンです。
小泉順子さん。3月末にリサイタルがあるので、そのために今日はショパン:ノクターン作品27の2曲をレッスンして頂く予定でした。
まずはその2曲、みっちりレッスン。
当然のことながら、それだけでは済まされませんでした。
「リサイタルの他の曲も弾いてごらん。弾けるだろう?」
かなり血の気の引いた小泉さんですが、それでも
「ではバラード第3番でいきます。」
ここで詳しいことは書くまい。
バラードおしまい。
「モーツァルトのソナタも弾いてごらん。C-durは僕のソナタだよ。ツィメルマンもレパートリーにしている。14歳の時にコンサートで弾いたし、日本でもサントリーホールで弾いたよ。」
さらに青くなる小泉さん。しかし弾かないわけにはいかなくなりました。
第1楽章→第2楽章→第3楽章
弾き進むにつれ、私の眉間には深いシワがよってしまいました。
手首をガシッと掴まれて、手の形の指導を受ける小泉さん。
これで少し心入れ替えて練習すべしっ。
 
次は稲島早織さんです。曲は大胆にもショパンの英雄ポロネーズOp.58
「ヴィルトゥオーゾ的な面はいい。しかし、テキストから離れて好きなように弾いている部分が多すぎるね。楽譜をよく読み込まねなければいけないよ。すべては楽譜からなんだよ。」
「ここはどういうディナミークかな? Fだよ。Fひとつだよ。ディナミークのプランをたてるんだ。」
「英雄のテーマ、複付点ではないよ。付点は一つ。たーぁた。」
しかし稲島さん、すっかりあがってしまっているのか、その後何度出てきてもちっとも直せない。毎回複付点のまま弾いては先生も辛抱強くそのたびに注意して下さる。
コラッ!恥ずかしいと思いたまえ〜。
そしてまた例によって、この曲だけでは済まされなかったのです。
「他には何が弾けるかな?」
「えぇと、それでは華麗なる大円舞曲を弾きます。」
最初の第1音を弾くや、もう。。。
「これはトランペットだね。パーンパパ〜 舞踏会の始まりのラッパの音だよ。スタカートではなくて響かせて。手は鍵盤の上に置いておくんだよ。」
こうして時間にとらわれることなく、みっちりと充実したレッスンをして頂きました。本当にありがとうございます。
楠原祥子

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