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『最初に弾くショパンの曲〜ショパンを子供に教えるとしたら?初級』Zoomを使用してOnlineのショパンセミナーに初挑戦です。

2021年3月5日(金)10:30-12:30

申込先●カワイ千葉 chiba-shop@kawai.co.jp

受講料●3,000円 申込み期限●3月2日(火)

初めて弾くショパン。子犬のワルツやノクターンを弾かせてあげたいですね。エコセーズ、コントルダンスなどの小さな舞曲も無邪気な心で弾くのにぴったりです。

映画で使われて一躍有名になったノクターンの遺作。短調の物悲しげな曲。正式名は『レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ』です。ゆっくりとしたテンポで、大きな表現を持たせて、とでも訳したらよいでしょうか。この曲も弾きたいと思わせるものがあります。

ポロネーズやマズルカも忘れてはなりません。ショパンがわずか7才の時に作曲した2曲のポロネーズ。長調と短調のペアでできた双子のような2曲です。

ト短調と変ロ長調という、同じ調子記号を持つ調性で書かれているから、中間部のトリオを取り替えて弾いても、どうかすると気が付かないかもしれません。試したこともありますが、ショパンに失礼がないことを祈りつつ言うなら、まったく音楽的に違和感なし。

おそらくこの2曲はほぼ同時に作曲したのでしょう。変ロ長調の方は出版が遅れ、20世紀になってから世に出たので、その存在が知られるのも遅くなりました。

それにしても。。。と私は何度も唸る。

こんな小さな作品で、わずか7才の時の作曲なのに、この優れた手法はいったいどうやって身につけたのか。天性のなのか。

ポロネーズというダンスは、ショパンの身近に歌でも踊りでもいくらでもあったに違いありません。だからダンスの始まりに、男性が女性にパートナーを依頼する、女性が受ける。この作法は幼いショパンも見て知っていたでしょう。それがそのまま音で表現されています。

続いて、この曲がポロネーズであることがわかるように、特徴的な『ポロネーズリズム』がすぐに出てきます。そこまでが序奏。

その後に現れるメロディの冒頭の出だしのパッセージは、5オクターブに及ぶソ音が、速いパッセージの中に基音として入っています。メロディは高音域にあります。

5つのソ音によって作られる倍音に、ほぼ完全に溶け込むほどに共鳴する5度音のレ音がメロディの始まりの音です。

天空を突き抜けるようにレ音が響く。この素晴らしい音響効果を、どうやって7才の子供が見つけだしたのか、そこにもう天才の片鱗をみるのです。

最初のピアノの先生だったジブニ―先生の教えの賜物か。それとも自分でさぐって発見したのか。

そのようにショパンの最初の作品をほんの少しだけ紐解くだけでも、ピアノの鍵盤を知る旅に出たかのようです。

これらを知って弾くのと、知らないで弾くのとでは大違い。曲に対しての興味が格段に深くなるのだから、こういったことに気がつく耳と知識は持っていたいです。そして指導するなら、意識して弾かせたいと思うのです。

本腰を入れて取り組んでいますので、ピアノ指導者の方、そのほかどなたでも、よろしかったら、ぜひ!お申込みをお待ちしております!

楠原祥子

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