レッスンと『ショパンの手紙を読みながら』原稿作成の一日 楠原祥子
朝10時。ピンポーン!と玄関のインタフォン。
「酒井です。」「はい、どうぞ。入ってさらっていて下さいね。」
それから2,3分後、ふたたびピンポーン!
「斎藤まりのです。」
????!!!! えっ????
タ~イヘン!ダブルブッキングでした!
「ごめんなさいね。うっかりして二人とも10時にしてしまったわ。。。どうしましょう。」
「ワタクシ、11時でも大丈夫です。お待ちしております。」と酒井さん。
ありがとうございます。天使の声です。。。。
「ではまりのちゃん、先にやりましょう!」
というわけで、ようやくレッスンをスタート。
まりのちゃんはショパンのロンド作品16です。ビリンスカ先生のレッスンを参考にして仕上げに向けてもう一段館アップしたいところです。
序奏と最初のロンドテーマとエピソードまでは、ビリンスカ先生にも丁寧にレッスンして頂いたこともあり、とてもよくなりました。
。。。問題はその先です。2回目のロンドテーマ、それに続くエピソード、コーダ、ここから先は自分で創意工夫をするべきところが曖昧なままで、ルバート、アーティキュレーション、タッチ、ペダルなどを組み合わせて変化をつけるべく一緒に考えていきました。
さて次は酒井さんです。こちらはドビュッシーの『子供の領分』全曲です。この組曲は本当によくできた組曲!ユーモア感覚といい、ドビュッシー独特のちょっと皮肉った表現があり、クレメンティのパルナッスム山への階段エチュードを、よくもまぁここまで皮肉って!!
そうかと思えば降りしきる雪の情景描写があり、そして羊飼いの吹く笛の音を前奏にして、最終曲で突然ケークウォークが始まる!この緩急といい、コントラストといい、意外性に満ちた組み合わせといい、この発想力はすごいなぁ。。。
さて、12時になってまたもや。。。ピンポーン!
今日はピニシモフォルテシモの『ショパンの手紙を読みながら』シリーズ第3回のシナリオ作りを予定していて、小泉順子さんと今野由香さんお二人のお姉さま方がやって来ました。
サンドイッチを食べて、すぐに仕事に取りかかります。これが容易ではありません。まず、この二人にショパンの手紙の本を注文してもらいました。
二人とも、アマゾンの古書でいいと言うではありませんか。
まぁ、あなたたち、これから買うなら長く使うことになるのだから、新刊を買うのがいいわ。
いえ、安いのでいいです。どうせ中身は同じでしょう。
そんなところでケチしないで、美しい方を買っておきなさいよ。
えーーーっ。たっかいなぁ。(確かに6000円もする)
と、押し問答の末、結局決められず、私の本でとりあえず仕事に取り掛かりました。
ショパンがジョルジュ・サンドと知り合い、1838年から39年にかけて、マジョルカ島へ逃避行の大旅行に出かけた時から、ノーアンのジョルジュ・サンドの館で創作活動を始めるまで。つまりショパン29歳~31歳までの手紙を要約して、ちょうどあてはまる曲を間に演奏していきます。充実した創作活動の時代ですから、ソナタ2番、バラード2番、24の前奏曲、マズルカ、軍隊ポロネーズ、幻想曲に至るまで名曲ぞろい。
小泉さんと今野さんに手紙を読んでもらい、私はメモ書きです。
二人のお姉さま方とは気心も知れているので、打ち明け話をしたり、大笑いしたり。。。。
そして仕事もはかどり、あっという間に4時間が過ぎて。。。もう4時です。
またもやピンポーン!
3歳のりんかちゃんがレッスンに来ました。弟くんもいつも一緒です。弟くんはどんな時もニッコニッコで、私のところまで真っ先にトコトコやって来てくれるので、アタマなでなでしてほっぺたつまんで、こんにちは~!します。
今日ビッグニュース!りんかちゃんは今日のレッスンで、突然、ド、レ、ミ、がきれいに正しい音程で歌えるようになりました!ママもびっくり。
またピンポーン!
。。。。とレッスンは続き、今日の最後は力石さんです。先日コンクール予選で賞を頂いたので、次の別のコンクールに向けて、気持ちがのっているうちにダッシュ!
今日は三善ピアノメソード第10巻から2曲、ショパンエチュード、バッハ平均律です。平均律の最初のアーフタクトについて、手の使い方、置き方を新たに取り上げました。鍵盤にス~っとふれるようなタッチを加えて、アーフタクトがすんなりおさまりました!なかなかいいわっ。
ようやく今日のお仕事は終わりました。
あっ、タイヘン。明日から名古屋と大阪に行くので新幹線のチケット買っておかなくちゃ。
・・・・というわけでJR千葉駅へ。こうして長くも楽しい一日が過ぎたのでした。
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