ショパンマズルカCDのリリース準備完了!
赤坂の街はすっかりクリスマス。イルミネーションも洗練されていて綺麗です。オクラヴィアレコードに2日間通って、リリースまでの最終段階の準備を整えました。
音源の編集には三谷ディレクターと皆川デイレクターの立ち会いで、丁寧に一曲ずつ調整して頂きました。
もうずいぶん前のことになりますが、友人たちの弦楽カルテットのCDを聴いた時、生の音からずいぶん離れていることに驚いたことがあります。すぐ近くで聴いている臨場感はまったくなくなっていて、大きなホールで演奏しているのをずっとの遠くの方で聴いているとでも言ったらいいか、果たしてこれは友人たちの希望でこうなったのか、それともディレクターの好みがそのまま反映されたのか、それとも私が再生したオーディオのせいだったのか、今となっては謎です。
私が録音したマズルカは、生の音がそのまま聴こえる編集であってほしいと願っていました。というのは、マズルカは元々が民俗音楽に源を発しているし、直情的な農民たちの気分の変化が根底にあるので、本来エレガントであったためしがなく、ショパンの手にかかっているにせよ、そこは揺らぐことはありません。だからこそ直な音が必要だと感じて、その希望を通させてもらいました。
ヴァイブがかかったような心地の良い音は、マズルカには合わないっ!
録音ばかりではなく、その他にも整えるものがいっぱいです。
曲目解説はすでに真嶋雄大さんに依頼して出来上がっています。55曲もあるのですからかなり大変だったのではと思います。エキエル版に興味があるからと、お忙し中お引き受け下さったそうです。真嶋さんの著書では『ピアニストの系譜 その血脈を追う』を何かと参考にしています。
私に責任があるものは。。。プロフィールの日本語版と英語版。挨拶文の日本語版と英語版。これがまたなかなか時間が取れなくて、にっちもさっちも進まなかったのです。
プロフィールはしょっちゅう書いているのですが、提出先によって内容を調整して変えているし、字数制限のために短縮版もありで、全部で20種類くらいパソコンには入っています。そのうちのどれかをベースにして、CDに合うように書き直します。
それをベースに英語版を作成するわけですが、これがまた日本語版を単に英語に訳したのではダメで、英語プロフィールの書き方というものがありまして。。。それは例えば、ショパン国際コンクールのプログラムにおける審査員や出場者の英語版プロフィールを参考にします。大先生方がどのような出だしの文章で書いているか読み比べて、私の出だしを決めます。
「3歳半でピアノを始める」というくだりは日本語版だと違和感はないけれども、CDのプロフィールにはあまり合わない。
結局は、驚くなかれ「ショパンの解釈における日本を代表するピアニストのひとり・・・」と大胆にスタートすることにしました。
日本語ではこの大胆さはどう考えても恥ずかしいですが、英語にすると気が大きくなって、盛りに盛ってもなんだか平気に感じるから恐ろしいものです。
しかしとにかく、こうしてどうにか英語版も完成させました。
CDケースに入れるプロフィール、ご挨拶、曲目解説の小冊子をデザイナーさんに見せてもらったところ、これでもかと思うほど、ドレスを変え、ヘアを変えた私の写真が掲載されています。
そこで、そんなに私の写真ばかりが掲載されているよりも、オクラヴィアのスタッフと調律の足立脩さんとで写した録音風景の写真を入れたいと思いつきました!一旦思いつくとすぐ実行の私は、三谷さんとの音源の編集を中断して事務窓口の仙石さんに申し出ました。
・・・・が、
悲しいことに脚下でした。↓この写真です。
なぜ却下かというと、入れる場所がないとおっしゃるのです。プロフィールのページにこれを入れてはおかしい。曲目解説のページに入れるには大きさが中途半端、となんだかんだでダメだと。残念。。。いい感じなのですけど。
そこでまた思い出したこと!今度は何かというと、ご挨拶文にオクタヴィアのスタッフと調律の足立さんへの御礼の文を入れ忘れたのです。大変だわと、急遽日本語版の最後に入れ、英語版にも入れました。
そのようにドタバタしつつ、オクタヴィアの皆さんにご迷惑をかけながらも和気藹々と仕事を完了させました。
オクタヴィアの皆様、三谷ディレクター、皆川ディレクター、仙石萌さん、デザイナーさん、皆さんにとてもお世話になりました。本当にありがとうございます。
あとは1月のリリースを待つことにいたしましょう!
クリスマスを前に赤坂の街はオシャレなイルミネーションに彩られていました!
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