アラン・ムニエ先生とアンヌ・ル・ゼボック先生のマスタークラス
12月8日(月)~12月12日(金)まで、飯田橋にあるアンスティチュ・フランセ東京(東京日仏学院)でアラン・ムニエ先生とアンヌ・ル・ゼボック先生によるチェロ、室内楽、歌曲伴奏法のマスタークラスが行われ、妹(黒崎朋子 アルト歌手)と一緒にアンヌ・ル・ゼボック先生の歌曲伴奏のレッスンを受講しました。
アンスティチュ・フランセは、外堀通りを少し入った所に所在します。
坂を登って敷地の中に入ると、
「ここは日本。。?!」
と思わずにはいられない程で、東京に存在するフランスです。
あちらこちらからフランス語が聞こえてきます。
正面玄関手前、木々に囲まれた小道を歩いていくとブラッスリーがあり、素敵な雰囲気に導かれるように入ってみることに。
私は子羊の煮込みとクスクスのランチを食べました。
これがとても美味!
お肉は味がよく染みていて柔らかく、好物のクスクスとの相性もばっちり。
妹はステーキランチを食べており、こちらも美味しかったそうです。
玄関入り口前には、フランス語の書物を販売する書店もあります。
そして今週は、クリスマスマーケットも開催されていて、ホットワインの提供と、屋外ではテントを張り、手作りの小物の販売がされてました。
建物の中に入ってみると、白と赤を基調としたデザインで、モダンでとってもおしゃれ。
2階は語学学校のお教室と図書室、マスタークラスを行った多目的ホールがあります。
廊下には、銅像のオブジェ数体と芸術作品が展示してあり、芸術が自然とある空間です。
お手洗いですら、居心地良かったです。
あ、これはフランスとはちがうかもしれません(笑)
さて、マスタークラスのレッスンは、30分レッスンを2回、H.ヴォルフのAnakreons Grab(アナクレオンの墓)とGabet(祈り)を受講しました。
Anakreons Grabは、ドイツの文豪ゲーテが、ギリシャ人のアナクレオンという詩人の墓の情景を想像して書いたもの。
レッスンでは、詩人と作曲者の関係性、生きてきた背景を知った上で曲を捉える、ということを最初にアドヴァイスされました。
すると、今までとは違った解釈が見え、演奏がガラッと変わりました。
Gebetは、メーリケ詩であり、「祈り」という邦題名からもわかるように、神へ特別ではなく、中庸の願いを書かれたもの。
ピアノは、教会で聖歌が聴こえてくるようにと言われ、前奏に合わせて
「ky-rieele-ison~~♪♪」
とミサ曲を歌ってくださりました。
盛り上がるところは、
「Alleluia!!」
上手くはまっていて思わず、
「おぉー!」
と声を上げてしまった私。
ヴォルフの歌曲はメロディーを歌い手とピアノどちらが担っているのか、常に考える必要があるとも言われました。
最終日には、マスタークラス受講者による修了コンサートがありました。
アンスティチュ・フランセの館長もいらっしゃり、館長さんのお話によると、アンスティチュ・フランセではクラシックのマスタークラスを開催するのは初めてだそうです。
また、講師の先生方のご意向で、今回のマスタークラスは、専門的に学ぶ演奏家だけではなく、趣味として音楽を楽しむ愛好家へも間口を広げた勉強する機会としたそうでした。
プログラムは、フランス歌曲、ドイツ歌曲、チェロ独奏、弦楽四重奏、ピアノ四重奏、とバラエティに富んだもので、最後に、アラン先生とアンヌ先生、通訳でお世話になったメッゾソプラノの先生が、ブラームスのヴィオラとアルトのための「2つの歌曲Op.91」を演奏してくださいました。
本来のヴィオラパートは、今回チェロで演奏♪
3人の音楽が、美しく、温かく、大好きな曲を先生方の演奏で聴けて光栄でした。
レッスンは30分という短い時間でしたが、得るものが多く、充実した1週間を過ごすことが出来ました。
また、日本の感覚では外国歌曲を歌いきることは到底不可能と痛感し、西洋文化をもっと知るべきだと感じました。
最後に、このマスタークラスを紹介してくれた深谷ますみさんに、感謝を!
Merci Beaucuop !!!!!!!!!!!!
黒崎裕子
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