ショパンエキエル版バラード翻訳の日々!
The two-week self quarantine is finally over !!
After coming back from Poland, I’ve been mostly at home and doing the translation of Chopin Ballady Prof.Ekier edition.
☆☆The deadline is coming soon!!☆☆
ポーランドから帰国してセルフ隔離の2週間がようやく終了!健康状態にも問題はなく元気に過ごしています。
ポーランドも日本も、他の欧米諸国に比べて感染者はそれほど多くないのが幸いですが、でも千葉県内の音楽教室で講師の先生が感染していたとの情報があるので、気を引き締めて対策はしっかり取らなければ!
さて、トークコンサートや講座などの中止や延期は悲しかったけれど、気持ちを切り替えて、楽譜に向かう日々です。
なぜならば。。。。
エキエル版バラード翻訳の〆切が3月末日だったからです。
〆切までに数日というもの、寝る間を惜しんで取り組む日々で、翻訳というお仕事はヤバい、あら失礼、危険なお仕事ではないかと思うに至っています。
『OCVE』 Online Chopin Variorum Editionという超有能なすごいサイトがあって、ショパン作品のショパンの自筆譜も、重要な原資料譜のすべてをこのサイトで見ることができます。
ある小節だけを、すべての譜を見比べる、ということも簡単にできるのです。幼い頃に遊んだ’間違い探し’をする気分ですね。
この翻訳に即しての使用方法は、例えば、まったく簡単な例をあげるならこういうことです。
ショパンは清書の自筆譜のある小節にドを書いた。
→その後ショパンはフランスで初版が印刷される時に修正を行って、気分が変わったのか(!?)そのドを削除した。
→ところが自筆譜を筆写したフォンタナは、ドのまま書き写した。
→後日ショパンはフランス初版を使ってお弟子さんにレッスンをした時、そこにミを書き入れた。
時系列的にこのようなことが起こっていくと、オーセンティックな手書きの譜が4種類も存在することになります。
そこでエキエル先生は、いったいどれを選択するべきか、どれが最終的にショパンの意図なのかを真剣に考える。
というプロセスを、楽譜校訂の作業では延々と繰り返し、一生涯をこのエキエル版の校訂に捧げられたのでした。
このOCVEサイトでは、エキエル先生が見比べられたように、それら資料を私もすべてを見ることができます。
なかなかすごいサイトでしょう!
でもこれを数日やっていたら、背中バリバリ、肩がこりまくり。
一応翻訳そのものは終わったので、これからはエチュード、ワルツ、スケルツォ、ノクターン、バラードの5名で調整していく段階に入り、ようやくPCの前からだいぶ離れることができます。
思えば2週間と少し前にはポーランドにいたのでしたっけ。
時々刻々と変わる情勢!
ポーランド政府が、在日ポーランド人の帰国希望者とポーランドに取り残された日本人200名弱のためにチャーター便往復を手配し、今日到着だそうです。もちろん旅費はかかり、片道で4000zl(約12万円)とのこと。日本政府ではなくポーランド政府による手配チャーター便であること、ここに人道的支援政策の違いを感じます。
もし2週間以上もポーランドに釘付けになって、しかもその間外出禁止、守らなかったら罰金9万円!の状態で滞在を余儀なくされていたら、それはもうさすがに困ったことでした。
タマラの家にやってきたフレンチブルのHugo。このつぶらな瞳!
赤々と燃える暖炉でお家全体が暖かかったタマラのお家。
乗ってきた当面最後の日本行きポーランド航空の飛行機。
帰国を急いだけれども、それでも3月中旬の頃は、今よりは危機的な状況から遠いところにいました。。。
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