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音楽祭でのコンサートが終わった翌日、ワルシャワのショパン音楽大学で室内楽の教授をしているピオトロフスキ教授が、私たちを遠足に連れ出してくれました。久々にポーランドで遠足!車で出発💓ルンルン

一行はピオトロフスキ先生と奥様のマウゴーシャ、リトアニアのピアニストのスフィエセと私。

まず音楽祭会場のあるブスコ・ズドルイから車で小一時間行ったところにあるシドゥウォフへ。ここはポーランドのカルカッソンヌと言われ、中世の時代のままに王宮を中心として城壁が残り、中央には市場広場もあってタイムスリップした錯覚に陥ります。

王宮ではピオトロフスキ大先生にはとりあえず王様『マチェイ1世』に扮してもらい、私たち二人はその横に侍る巫女と化したのでした。

このマチェイ1世は、なんだかよくわからないけれどもとてもそれらしくて、何度見ても笑いが込み上げてきます。今後何か悲しいことがあった時には、これを見さえすれば大丈夫。

この日も日差しが肌に痛いくらいの晴天でした。
城塞の入り口の門

https://www.szydlow.pl/

城砦の門の外側に一本の大きい木が生えていました。こういう暑い日は木陰があるとほっとします。

この門の横に生える木で思い出すのは、シューベルトの「冬の旅」歌曲集の中の『菩提樹』です。

♪門の前、泉のほとりに茂る菩提樹〜♩

桐朋の前学長の梅津時比古先生のお話では、菩提樹が立っているのは門の外側か、内側かで大きな違いがある。内側なら城塞の中の市民だけのための木になる。外側なら万人に木陰を与える安らぎの木になる。

泉のほとりと訳されて親しまれているけれども、本当からいうと泉というよりは、馬などの水飲み場を意味する。今更、馬の水飲み場と訳をを変えるわけにはいかないけれども。。。

菩提樹はリンデンバーム。ドイツの人々にとっては特別な木で、団欒などを象徴する愛の木。

だから、城壁の中に入れない余所者、外れ者であっても、門の前ある愛の木の木陰に入って、馬に水をやってゆっくり休んでください、という意味になるのだ、というお話です。

この門でも、そういう光景が繰り返されていたでしょうね。

さて、ここSzydłówは今やプラムの街として売り出していて、8月13、14日は『プラム祭り』が盛大に行われる予定だそうです。

そうというからにはプラムが美味しいに違いないから、早速買って食べてみました。いわゆる半干しのプルーンなのですけど、燻じてあって、私はこれだけ長くポーランドとご縁があるのに、燻じてあるプルーンは初めて食べました!燻製プラム!

びっくりするほど美味しいです!マウゴーシャは興奮してクリスマス用に今から買っておくわ、と言っていっぱい買い込んでいました。スフィエセもリトアニアに持ち帰るんだと言って買おうとしてたけど、冷蔵庫に入れなくても大丈夫かどうか随分長いこと悩んでいました。私ももう一袋買いました。

さて次の目的地はクロズヴェンキ城です。

このお城ではボールルーム(舞踏会室)でサロンコンサートを開催していて、私は数年前に演奏に行ったことがあります。ものすごく響く会場でした。現在は改装中で休止中です。

演奏に行った時には中がホテルとして宿泊できるようになっていました。ものすごく美しいお城です。私有の城で、一時期共産主義の時代は国のものになっていたでしょうけれども、その後一族に返還されたそうです。今も城を継ぐ家族が周辺の町に住んでいます。

内部をざっと案内してもらってから、ここでもあまりに暑いのでパラソルの下でほとんど休憩です。

パラソルの下は涼しい。それが日本の夏とは違うところ。

この地域はバイソンの飼育がされていて、ここで🦬の肉のステーキなどを食べられることがわかり、好奇心も湧きましたが、やはりこういう暑い日は食欲も落ち気味で飲み物だけにしました。

それから周辺をドライブして果物畑や林や池などを通って、ブスコに戻りました。

その後すぐそばにある、ちょっと面白い根っこのある木を見に行きました!

巨大な根っこが露わになった木。観光バスのルートにもなっていました。
どうってことはないけれど、それぞれのいい演出をしてくれる変わった根っこです!

楽しいポーランドでの遠足、楽しい一日でした。もっとくまなく探すと、古い村の教会が田舎の地方には多く点在していて、一見の価値があります。

この教会もその一つです。もっと宗教に詳しければさらに歴史も辿れるのでしょうね。

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