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今年度のMiyoshiピアノメソード指導法講座in 表参道パウゼは、

第1回初期導入 第1、2巻 田中貴子先生

第2回初期導入 第3、4巻 武田真理先生 と続き

そして。。。

9月15日(木)第3回中期発展 第5、6巻 楠原祥子 と担当しました。

私が初期導入の巻はあまり得意ではないので、いつも後の方の巻を担当することになるのですが、それぞれの得意とする巻があってしかるべきですよね。

第1回の田中貴子先生の講座は、ご自身のレッスン体験をベースに本当に生き生きと臨機応変に指導法を繰り広げて、本当に2時間があっという間でした。

『中期発展』と三善先生が題した5、6、7、8巻は、鳥の巣から雛がひとり立ちして、大空に羽ばたいていく巻に相当し、ここでピアノや音楽に興味を持てれば、おそらく生涯に渡って音楽を自分から遠ざけることは出来なくなるはずです。大空を飛んだ鳥は、もう決して飛ぶことを忘れないように。。。

私が今回取り上げたのは、遠い将来に即興演奏ができるようになるように、ここでリズム、拍子感、音形の反復進行をしっかり身につけて、まずは『変奏曲』が弾けるようになること。テーマを自在に音形変奏したり、変容させることができるように。それを目指すための巻だと位置づけしました。

improvisations by great pianists and composers

配信用に録画を編集したものです

そこで、まず事前にこの二つの録画をYoutubeで見て頂き、最終目標はこれなのだと視聴の方々に知って頂きます。

ホロヴィッツの即興はラフマニノフ風、サンソン・フランソワはタバコをくわえてカフェかバーに現れて気持ちが向くままに奏でている、シフラやローゼンタールはものすごい超絶技巧、バックハウスは次の曲のプレリューディングとして、などなど、往年のピアニストや作曲家の即興を聴くことができます。

そして時を得た現代のピアニスト!ブルース・リウは、ショパンの協奏曲第2番の後に、なんとベートヴェン『エリーゼのために』の即興を披露。

おもむろにただの(ベートーヴェン様、ごめんなさい🙏)『エリーゼのために』の冒頭を弾き始めた時は、聴衆から忍び笑いがもれるのですが、それからの展開がすごい!

そのように今回の講座は始めました。

Miyoshiピアノメソードの指導法講座は、これまでずっと古典的に、資料を配布して、あとはピアノを弾きながら語る、という形態をとってきました。

それを少し発展させたいと考え、今回はiPadでKeynoteを使って作成した画面をモニターに映し出しながら進行させました。基本はピアノの前に座って弾きながら話すことに変わりはありませんが、紙の資料ではお見せできないものを視覚化してお見せすることができます。

例えば・・・・

ある曲の楽譜を見る。それはなんだか変化に乏しいそうな、譜読みする気力が湧かないような曲だとします。誰でも譜読みの気力が萎える曲はあるもので、そのために!私はこの夏に気に入ったペンのセットをウィーンの空港で買いました。ファーバーカステル社の6色セットのきれいな色ばかりのマーカーです。

それを使って楽譜にフレージングを書き込むと、魔法のようにキレイに色分けされるので、譜読みがうんと楽になるという誠のオハナシ。実践しています。

譜読みの時以外にも、もう少しきちんと楽譜を理解して弾きたいと思った時にはこれをやります。

iPad画像でも、ペンを使わ図手描きでも、あたかも鉛筆描きしたような少しギザギザした感じをよく出すことができます。

そのような遊び心を交えて学ぶ感覚も、Keynoteを使って作成した画像でお見せすることができます。

しかもそれを配信用にカワイ出版が効果的に編集してくれました。配信の視聴者の方々に、きっと十分にご理解頂けると思います。

またピアノの鍵盤を撮影しているカメラを録画モードにし忘れた、とカワイ出版が大慌てをしていましたが、それも上手にカバーしてくれました。

Miyoshiピアノメソードの仕事も長くなりました。三善晃先生から直接のトレーニングを受けた当初の頃から時間が経過して、今では伝授して頂いたことよりも、自分で指導しながら積み重ねた経験の方が大きくなりつつあります。

それでも楽譜にメモした三善先生の言葉の重みはあり、原点に帰るつもりで、その意味をじっくり考えることがあります。

三善先生の教えはこうだった、だけでは講座の内容は成り立たず、年度を重ねるごとに、それにアイデアや思考を自分の言葉で話すことができるようになったのは一定の成果でしょうか。

このメソードの看板曲でもある第5巻の最終曲、『猪たちの祭り太鼓』は、日本人のアイデンティティーの確立とか、心を温かく包んでくれる祭りの太鼓の音、笛の音、心の故郷がここにある、という解説だけでは、当たり前ですがうまく弾けるようにはなるわけもなく、三善先生が作曲をする際に音を組み立てたようにピアニストも見られるかどうか、曲の内容をこれからも突き詰めていこうと思います。

Miyoshiピアノメソードをご使用下さっている全国のピアノ指導者の皆様、今後ともよろしくお願いいたします!

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